第五図 牧牛

第五図 牧牛

[序]

前思纔に起これば、後念相い従う。

覚に由るが故に以て真と成り。

迷に在るが故に而も妄となる。

境に由って有るにあらず、唯だ心より生ず。

鼻索牢く牽いて擬議を容ざれ。

【現代語訳】

一つの想念が起これば後を追うように次々と様々な想念が沸いてくる。

悟りの側から見るならば真実であり、迷いの側から見れば全て妄想である。

外の世界に真と妄の区別があるのではなく、全ては己の心から生じたものである。

牛の手綱をしっかりと牽いて、疑わぬことだ。

[頌]

鞭索時時身を離れず。

恐くは伊が歩を縱にして埃塵にいらんことを。

相い將いて牧得すれば純和なり。

羈鎖拘すること無きも自ずから人を逐う。

【現代語訳】

一つの想念が起これば後を追うように次々と様々な想念が沸いてくる。

悟りの側から見るならば真実であり、迷いの側から見れば全て妄想である。

外の世界に真と妄の区別があるのではなく、全ては己の心から生じたものである。

牛の手綱をしっかりと牽いて、疑わぬことだ。

日数経て野飼の牛も手なるれば 身にそう影となるぞうれしき

尋ねきしまきのうね牛とりえつつ 飼い飼うほぞに静かなりけり

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《禅〜意識の真源に帰る旅〜》

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